アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の病気です。
皮膚のバリア機能が低下しているため、乾燥しやすく、汗、ほこり、衣類のこすれ、ストレス、体調の変化など、さまざまな刺激で症状が悪化することがあります。また、必要に応じてアレルギー検査を行い、一人ひとりの悪化因子を特定・対策していくことも大切です。
症状は、赤み、かゆみ、乾燥、じゅくじゅくした湿疹、皮膚のごわつきなどです。乳幼児では顔や頭、子どもや大人では首、ひじ、ひざの裏などに出やすい傾向があります。
アトピー性皮膚炎は、症状が軽くなった後も皮膚の炎症が残っていることがあり、自己判断で薬をやめると再び悪化することがあります。
治療期間
アトピー性皮膚炎の治療期間は、症状の程度や悪化しやすい要因によって個人差があります。 赤みやかゆみが強い時期は、まず炎症をしっかり抑える治療を行います。症状が落ち着いた後も、保湿などのスキンケアを続け、再び悪くならないようにすることが大切です。 アトピー性皮膚炎は、短期間で完全に終わる治療というよりも、よい状態を維持していく病気です。
特に症状を繰り返しやすい方には、「プロアクティブ療法」という治療を行うことがあります。これは、症状が治まったあとも定期的に(週に数回など)外用薬を塗り続けることで、皮膚の奥に残った見えない炎症を抑え込み、再発を防ぐ治療法です。見た目が綺麗になっても自己判断でやめず、計画的に治療を続けましょう。
治療方法
アトピー性皮膚炎の治療では、スキンケア、薬による治療、悪化因子への対策を組み合わせて行います。
保湿剤
皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能を補うために使用します。
症状が落ち着いている時期も、保湿を続けることが再発予防につながります。ステロイド外用薬
赤みやかゆみなどの炎症を抑えるために使用します。
症状の強さや部位に合わせて薬の強さを選び、必要な量を適切な期間使うことが大切です。ステロイド以外の外用薬
顔や首など、皮膚が薄い部位では、タクロリムス軟膏やJAK阻害外用薬などを使用することがあります。かゆみへの対応
かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬などの内服薬を併用することがあります。重症の場合の治療
通常の外用治療で十分に改善しない場合には、紫外線療法、内服薬、注射薬などを検討することがあります。
日常生活で気をつけること
日常生活では、皮膚への刺激を減らし、乾燥を防ぐことが大切です。
入浴時は熱すぎるお湯を避け、石けんやボディソープはよく泡立てて、こすらずやさしく洗いましょう。
入浴後は皮膚が乾燥しやすいため、早めに保湿剤を塗ることをおすすめします。
汗をかいた後は、できるだけ早めに洗い流すか、やさしく拭き取りましょう。衣類は肌ざわりがよく、締め付けの少ないものを選ぶと刺激を減らしやすくなります。
また、かゆみが強いときに掻き壊してしまうと、湿疹が悪化したり、細菌感染を起こしたりすることがあります。爪を短く整え、かゆみが強い場合は早めにご相談ください。
症状がよくなったように見えても、皮膚の炎症が残っていることがあります。薬の使い方ややめるタイミングは、医師と相談しながら調整しましょう。
<参考情報>
日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」「皮膚科Q&A アトピー性皮膚炎」
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